更年期、おひとりさま、これからの暮らし。
「猫と暮らしてみたい」と思いながら、年齢のことを考えると一歩踏み出せない——そんな50代の方は、案外多いのではないでしょうか。
私自身、保護猫を迎える前は同じように悩んでいました。
ひとり暮らしで、もう若くはない。最後まで責任を持てるんだろうか。
そんな迷いを抱えながら、9年前にうちにやってきたのが、いまの私の相棒です。
今では「迎えてよかった」と心から思っています。
この記事では、
- 50代から猫を迎えるか迷っている方
- 一人暮らしで猫と暮らせるか不安な方
- 保護猫を迎えることを考えている方
に向けて、私が9年間、相棒と暮らしてわかったことを率直に書いていきます。

9年前、保護猫の相棒を迎えた日のこと
実家で飼っていた経験から「いつかは」と思っていた
私が猫と暮らしたいと思うようになったのは、ずっと前から。
実家でも猫を飼っていたんです。野良猫が居ついて、そのまま家猫になった子でした。
大人になって一人暮らしを始めてからも、心のどこかで「いつかは、また猫と暮らしたい」と思い続けていました。
ただ、仕事のこと、生活のリズムのこと、自分の体力のこと。
気がつけば、50代を目前にしていました。
「いつかは」が「今しかない」に変わったのは、ある日ふと、自分にあと何年元気に過ごせるんだろう、と考えたときでした。
1歳くらいの成猫を保護団体から迎えた
保護猫を選んだのは、実家の猫もそうだったから。
野良で一度は人と関わらない生き方をしてきた子と暮らす感覚が、私の中ではすでに馴染んでいました。
迎えたのは1歳くらいの成猫。
今は10歳ぐらいになります。
子猫はもちろん可愛いけれど、性格がまだはっきりしないし、何より「育てる」というプレッシャーが、私には大きく感じられました。
成猫なら性格がある程度わかっているので、「この子と暮らせるかどうか」が選ぶ前にイメージできる。
これは、子育て経験のない私にとって、大きな安心材料でした。
本当はキジトラ。AIに描いてもらうと茶トラになる笑
ちなみに、うちの相棒はキジトラ。
このブログで使っているAI画像は、なぜか茶トラっぽくなることが多いんですが、本物はちゃんとキジトラです。
それでも、AI画像も「うちの子っぽい」と思える愛嬌のある柄なので、なんだか許せちゃう。
柄は違うけれど、雰囲気はちゃんと「うちの相棒」になっています。
50代で猫を迎えるとき、迷ったこと5つ
迎える前、頭の中をぐるぐるしていた不安を正直に書きます。
同じように迷っている方の参考になれば嬉しいです。
① 自分の年齢——最後まで看取れるのか
これがいちばん大きかった。
猫の寿命は、長いと20年近くになることもあります。
50代から迎えたら、最後まで責任を持つということは、私自身が70代まで元気でいる必要があるということ。
「最初で最後の相棒になる」と覚悟を決めるしかありませんでした。
② 経済的なこと——1匹なら大丈夫だった
ひとり暮らしの収入と生活で、猫1匹なら経済的には問題なさそうだ、と試算しました。
フード代、トイレ用品、ワクチン、医療費。
病気をしたら一時的に高額になるけれど、ある程度の貯蓄と、毎月の余裕があれば備えられる。
複数匹は厳しいかもしれないけれど、1匹なら現実的だと判断しました。
③ 住環境——分譲マンション+リノベで整えた
私は古い分譲マンションに住んでいて、ペット飼育に制限がない物件でした。
壁の傷や匂いも、自分の家なので「自分の責任」として受け入れられる。
ただ、迎える前に思い切ってリノベもしました。
和室とリビングの仕切りを取って、ひと続きの広い空間に。
相棒が走り回れるように、と思って。
結果的に、私自身も開放感のある部屋で暮らせるようになって、リノベしてよかったなと思っています。
——「猫を迎えるための準備」のつもりが、「自分の暮らしも整う」きっかけになりました。
賃貸の方は、まずペット可かどうかが大前提になりますね。
④ 旅行や外出——自動給餌器・ペットカメラに頼る
旅行は完全に諦めなくても大丈夫でした。
1〜2日の短期旅行なら、
- トイレを複数個用意する
- 自動給餌器・自動給水器に頼る
- ペットカメラで様子を見る
これで対応しています。
長期旅行は難しくなったけれど、それは「あきらめる」ではなく「変わった」だけ。
家でゆっくりする楽しさが増えたとも言えます。
⑤ 子育て経験がないこと
私は子どもを育てた経験がありません。
だから「ひとつの命を私ひとりで育てられるんだろうか」という不安は、案外大きかった。
これも成猫を選ぶ理由のひとつになりました。
すでに性格が出来上がっている子なら、「育てる」というよりは「一緒に暮らす」感覚で迎えられる。
それでも迎えると決めた理由
母がまだ元気だった「もしも」の安心
迎えた当時、母はまだ元気でした。
「もし私に何かあったら、ちょっとお願いね」と、母に頼めるという安心感は、当時の私には大きかった。
今は事情も変わってきていますが、当時のその「もしも」の備えがあったから、踏み切れたところがあります。
決め手は「ただただ猫と暮らしたかったから」
迷いも、不安も、計算も、ぜんぶあった。
でも結局、最後に背中を押したのは、「ただ、猫と暮らしたかったから」——それだけでした。
理屈じゃない。
心がそう望んでいる。
50代という年齢になって、自分の本当の気持ちを大事にしようと思えたのも、大きかったかもしれません。

9年暮らして変わった、私の生活と気持ち
生活リズムが整った
これがいちばん大きな変化かもしれません。
家に「待っている誰か」がいるって、想像以上にありがたい。
仕事帰り、寄り道したくなる日もあるけれど、相棒の顔を思い浮かべると「早く帰ろう」と思う。
夜更かしも自然に減って、朝は決まった時間に起こされる。
50代で乱れがちだった生活リズムを、相棒が整えてくれました。
部屋が片付いてきた(猫が行くところだけ笑)
猫を迎えると、自然と物が減ります。
誤飲が怖くて細かいものを片付けるようになるし、爪に引っかかりそうな布類も整える。
ただ正直に言うと、完璧に片付いているのは、相棒が行く範囲だけ。
クローゼットの奥や本棚の上は、相変わらずです笑。
それでも、目に入るところがすっきりしてきたのは、大きな変化です。
自分の健康を気にするようになった
「私だけならまあいいか」と後回しにしていた健康診断や歯のケア。
相棒を迎えてから、ちゃんと自分のことも気にかけるようになりました。
私が倒れたら、この子の世話はどうなるんだろう。
そう思うと、自分の体が「相棒のためのインフラ」のようにも感じられて、少し責任が増えた感覚があります。
家で話す・笑うことが増えた
ひとり暮らしだと、家で声を出す機会って少ないんですよね。
でも相棒がいると、つい話しかけてしまう。
「ただいま」
「ごはんだよ」
「またそんなところで寝てるの?」
返事はもちろんしませんが(たまに「ニャ」と返してくれます)、声を出すこと、笑うことが確実に増えました。

不調な日の救いは、いつもと変わらない日常
更年期で気持ちがしんどい日も、体が重い日もあります。
そんな日でも、相棒は変わらず可愛いし、文句も言うし、ご飯を欲しがる。
「ふだん通りの世話をすること」が、不調な日の私を救ってくれている気がします。
ふつうの日常を続けられることが、いちばんの薬。
更年期の不眠や心のしんどさについては、別の記事にも書いています。
よかったら合わせて読んでみてください。
→ 50代おひとりさま、更年期で一番つらかった「眠れない夜」を乗り越えるまで
大変なこと・覚悟していること
帰宅時の「文句」攻撃
うちの相棒は基本おとなしいタイプ。
病気もほとんどしないし、いたずらもあまりしない。
でも、帰宅が遅くなった日の「文句」だけは別。
玄関を開けた瞬間から全力で足元についてきて、「ニャー!」「ニャー!」と何かを訴える。
着替えたい、手を洗いたい、荷物を片付けたい——それを全部、相棒の文句を聞きながら(時には抱っこしながら)やる羽目になる笑。
でもそれも、「待っていてくれた証」だと思うと、いとおしい時間です。
看取りの覚悟——最後まで責任を持つということ
これは、迎えると決めた日からずっと頭の片隅にあること。
相棒は今10歳。
猫の10歳は、人間でいうと50代後半くらいでしょうか。
これから先、看取るタイミングが必ずやってきます。
覚悟はしているつもりですが、「来てほしくない」という気持ちもどうしてもあって。
たぶん、その日が来たら、しばらく落ち込むだろうなと思っています。
それでも、最後まで責任を持つこと。
それが、迎えると決めたときの約束です。
50代から猫を迎えたいあなたへ
最後に、いま迷っている50代の方に伝えたいことを書きます。
読み飛ばさず、ぜひ読んでみてほしいパートです。
20年寄り添える覚悟があるか——孤独死とペットの問題
最近ニュースで目にすることが増えたのが、孤独死で残されたペットの話。
飼い主が突然亡くなって、ペットが部屋に置き去りにされたり、捨てられたりする事例があるそうです。
これは50代以降のおひとりさまにとって、決して他人事じゃありません。
迎える前に、「もし私に何かあったら、この子はどうなるか」を考えてほしい。
親族に頼める? 預かってくれる人はいる? ペット信託や引き取り先を調べてある?
責任を持てる準備があるかどうか、しっかり考えてからにしてほしいんです。
保護団体の審査——高齢になるほど厳しくなる
これは私が迎えた当時より、最近のほうが顕著だと感じます。
保護団体は、ペットの「次の人生」を真剣に考えるからこそ、高齢の単身者には審査が厳しくなる。
迎えたいと思うなら、動けるうちに動くこと。
50代の今と、60代の自分とでは、選択肢の数がまったく違ってきます。
成猫が断然おすすめな理由
私は声を大にしておすすめしたい。
子猫もたしかに可愛い。でも、成猫はもっといい。
- 性格が安定していて、迎える前にイメージしやすい
- いたずらが少ない(家具や物が壊れにくい)
- すでに人慣れしている子なら、暮らしがスムーズ
- 飼い主の年齢的にも体力的に楽
「子育て経験がないから不安」という人ほど、成猫がいいと思います。
経済面はちゃんと試算してから
ふだんのフード代、トイレ用品、ワクチン、健康診断。
これに病気のときの医療費が加わります。
私の場合、相棒があまり病気をしないタイプだったので予想より安く済んでいますが、シニアになると医療費はぐっと上がります。
月にいくらまでなら出せるのか、年単位での試算は、必ずやってから決めてほしい。
終活として「もしも」を考えておく
正直に言うと、私自身もまだ調べ始めたばかりで、具体的な準備は何もできていません。
でも、50代から猫を迎えるということは、自分の終活と猫の未来を一緒に考えるということ。
ペット信託、見守りサービス、信頼できる引き取り先——選択肢があるらしい、ということだけは、ぼんやり把握しています。
これから少しずつ調べて、このブログにも書いていこうと思っています。
読者のあなたと一緒に、ゆっくり向き合っていけたら嬉しいです。

おわりに——人生で最後の相棒に出会えてよかった
迎える前は、迷いも不安もたくさんありました。
でも、9年経った今、心から思います。
人生で最後になる相棒と出会えて、本当に良かった。
50代から猫と暮らすって、たぶん「なんとなく憧れ」だけでは続けられない。
覚悟も、お金も、体力も、ぜんぶ必要です。
でも、それを差し引いても、得られるものはずっと大きい。
ひとり暮らしの夜が、ふと笑える時間に変わる。
ただいまと言う相手ができる。
不調な日も、いつもと変わらない日常を続けられる。
そして何より——
猫は、猫っていうだけで可愛い♡
これに尽きる。
迷っているなら、どうか覚悟を持って、一歩踏み出してみてほしいです。
終活については、別の記事にも書いています。
猫と暮らしているからこそ、考えておかなくちゃいけないこともあるなと感じる毎日です。
よかったら合わせて読んでみてください。
→ 50代おひとりさまの終活|まだ調べ始めたばかり、気になる9つのこと
次回は、「もし私に何かあったら、この子はどうなる?」というテーマで、高熱で寝込んだ夜にふと考えた、猫と私の”もしも”の備えについて書きます。
ひとり暮らしで猫と暮らすからこそ向き合いたいこと、また書きにきますね。

